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出前館、3か月決死の特攻も叶わず何故Uber Eats(ウーバーイーツ)に負けたのか、13の原因考察と代替案

2022年2月18日

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2022年1/31をもちまして、出前館が「Uber Eats(ウーバーイーツ)を倒す」と公言して始めた3ヶ月にも渡る「送料無料・半額キャンペーン」が終了しました。そして注文が激減しました。

送料無料が終わっても、IT企業であるLINEの事だから矢我々が想像もできないような新たなキャンペーンを次々に打ち出したりしてお客さんを繋ぎ止めるんだろうな、と私たけっちを始め配達員みんなが信じていました。

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前回、出前館に関する記事でこのような物を書きました。↓↓↓

LINEから社員も来たことだし、さすがに素人が簡単に思いつくこれくらいの施策や営業はやるだろう、と思っていました。

しかし月が開け、フタを開けてみればそれらはほとんど実行される事はなく、、2月になったとたん注文が激減、私の稼働している横浜中心部では体感で9減といった所です。他の配達員や拠点との会話などを総合しても、確実に5割以上は減っているようです。むしろキャンペーン開始前より確実に減っています。

相互フォロー相互リンクのカイト氏のツイートによる評価もこの通り。

https://twitter.com/kight_blog/status/1494993207972614151?s=21

そして相変わらずガンガン鳴り続けるUber Eats(ウーバーイーツ)。程良く鳴るWolt、アイドルマスターキャンペーンでそこそこ鳴り、ポケモンコラボも決定したmenu。完全に勝負ありです。横浜においてはUber Eats(ウーバーイーツ)一強とその他2社、沈黙の一社になってしまいました。なぜ出前館はUber Eats(ウーバーイーツ)に勝てないのか、負けたのか。

稼げなくなった配達員が他の配達パートナーを襲撃したり、自転車のタイヤに画鋲を刺すといった事件も東京都港区三田、芝などで起きているようです。

それではなぜ、キャンペーン期間に得た注文者をつなぎとめる事が出来ずに、他社への流出を許してしまったのか、出前館のその失敗の原因考察と代替案、これからUber Eats(ウーバーイーツ)に勝つための戦略をいつものたけっち節で述べていきたいと思います。

①送料をいきなり全部元に戻し過ぎた

出前館の通常の送料配送距離にかかわらず420円なのですが、これはUber Eats(ウーバーイーツ)、Wolt、menuなどといった競合他社と比べて最も高い送料となります。隣の店から頼んでも420円です。

Uber Eats(ウーバーイーツ) は最安50円、平均200円くらい、Woltは最安50円、menuは300円からです。

例えば近隣のマクドナルドから1500円分の料理を頼んだとして、

Uber Eats(ウーバーイーツ)は1500円+サービス料150円+送料200円=1850円、しかもサブスク加盟で送料無料になります。

Woltは1500円+サービス料150円+送料50円=1700円

出前館は1500円+420円=1920円

となり、出前館が最も高くなってしまいます。これは後にも語りますが、店舗が重複してるなら当然一番安く済むサービスを選択する人が多くなります。

これでは注文減も当然でしょう。送料無料終了後、次の作戦を矢継ぎ早に投入するかと思ったが、頭空っぽでなーんにも考えて無かったという。正直落胆しました。

・代替案

・Woltやmenuと同じように、距離に比例して送料を取るようにし、少しずつ注文者を慣らしていくのがいいかなと思います。1kmまで無料、2kmまで100円、3kmまで300円みたいな。

そうすれば「あ、近い店から頼んだ方が安いし熱々が届くんだな」と注文者も学習する事でしょう。

・ヤフー、ソフトバンクグループのサービスへの契約を誘導して、代わりに半年間など期間を定めて送料無料にする。

LINEを通して出前館に出資、役員を派遣しているヤフー、ソフトバンクグループは多岐に渡るサービスを展開しています。スマホの回線はもちろん、プロ野球団経営、クレジットカード、決済代行、光回線、電気会社など。

これらのサービスのいくつかを利用する事で送料無料とし、グループ全体での利益化を図るというのはどうでしょう。例えば支払いをソフトバンクのキャリア決済やPayPay、LINEpay使用で無料など。

現状、日本の景気、日本人の金銭感覚では、東京都心部以外ではフードデリバリーの黒字化はまだ困難かと思います。少しずつ少しずつ収益化に向けて送料を戻していく必要があると思います。

②半額祭も同時にやめてしまった

配達パートナーが店に多く溜まってしまい店の雰囲気や治安を乱すなど、多くの問題、課題も残りましたが、やはり半額祭の効果は大きかったと思います。半額だから普段注文しない店や料理を注文してみよう、あるいは店の存在を初めて知ったなどですね。

・代替案

・半額が負担なら20~30%引きでもいいので、割引はなるべく多くの店、多彩なジャンルで割引を続行すべきですね。オミクロン株蔓延下での個人店応援の意味も込めて、「個人店、個店応援半額キャンペーン」などをやってもいいでしょう。Uber Eats(ウーバーイーツ)などは認証店システムなどを使い、個人店を上手く盛り上げていますね。

③個人店営業をせず、チェーン店依存から脱却しなかった

前回の記事でも書きましたが、結局チェーン店依存から脱却せず、店舗数も増えていないのでチェーン店を食べたい注文者は送料の安い所、使う事自体がカッコいいいデリバリー会社から注文します

・営業代行会社に丸投げするのではなく、配達パートナー、地元住民の声に耳を傾ける

・著書の60ページ

④Uber Eats(ウーバーイーツ)と加盟店がかぶっており、同じ店なら送料込みのトータルコストで負ける

とにかく地元の人気店と粘り強く交渉を。地元の配達パートナーから美味しい店の情報収集をする。

⑤送料無料終了を補うサブスクサービスなどを検討しなかった。

あまり安売りも良くないが、○○パスのようなサブスクサービスで顧客の囲い込みは必要。

⑥注文アプリを改善しなかった

写真レビューが載せられるようになった以外は改善無し。

Uber Eats(ウーバーイーツ)、menuを超えるエンタテイメント性0

⑦配送品質向上、完配率向上の工夫をしなかった

・対策

・ゼンリン住宅アプリの全員導入で迷走なく配達

・稼げるエリアを公表して大量の配達パートナーを集め、遅配を無くす

・現金コンビニ決済の早期全員化

・注文者GPS位置の表示

・料理混載の制限

・軽貨物向けに電熱バッグの支給

・注文アプリでの距離制限

・配達パートナーの不正の防止

・法人やブローカーを隠れ蓑とした不法、違法出前館配達員の徹底排除

⑧評価の低い自社配達の店舗を放置している

特に自社配達ゴーストの注文者評価が軒並み低い。リピーターが減ってプラットフォーム会社自体のイメージも下がるから徹底指導したほうがいい。

➈フードパンダの注文者、加盟店を取り込む努力をしなかった

フードパンダが1月末で日本撤退しましたが、横浜市中区ではフードパンダに加盟していて出前館に加盟していなかった店舗が、出前館に加盟した様子が見当たりません。

出前にゃんを前面に出してポップでかわいい注文アプリ構成を。

⑩販促グッズの制作、配布などをしなかった

バッグどころか必需品であるはずの帽子すら生産不足で支給されない始末。もう無法地帯。

⑪新型コロナを意識したサービスの売り込みをしなかった

現在神奈川県全体や横浜市において、新型肺炎コロナウイルス感染症に感染してしまった方は、病院やホテル療養の枠が全く足りず、自宅療養者の方が多い現状です。東京ではペイペイマートという日用品雑貨の店と連携していますが、横浜中心部ではそれに該当するスーパーがありません。

⑫知名度とブランドイメージの違いを理解しよう。出前館は「出張炊き出し」Uber Eats(ウーバーイーツ)は「世界の料理のトータルデリバリーサイエンスカンバニー」

出前館はいっき、Uber Eats(ウーバーイーツ)はFGO。

以下の動画で創業者自身がダサい名前だと認めてしまっているので、(下記の動画の4分ごろから)出前館と言う名前にこだわる、神格化する理由はゼロ。

出前館ブランドを大事にしていた中村元会長ももう経営には関わっていませんし、テレビCMも浜田さんとは契約が終了したようだし、今が社名を刷新するチャンス。

出前館の名前のまま同じ予算を投入するならウォルト、メニューにも負ける。一時期の横浜はフードパンダの方が注文も多かった。

知名度とブランド価値は別。

100億円使って優秀なコピーライターたちを競わせ、カッコイイ名前を考える。

・代替案

スーパーミール、ハイパーランチ、LINEダッシュ、PayPayターボ、フードドラゴン、ソニックテーブル、マッハディナー、フードにゃんこなどなど。

⑬アイコン画像の工夫をしなかった

スマートフォンゲームでは、例えばガチャ無料やコラボ、○周年といった際に、アイコン画像に手を加えてそれをユーザーに告知します。出前館もそうしたらどうでしょう。

代替案

何かキャンペーンをやる時は、アプリのアイコン画像を変更しそれらを告知する。「スマホの中のいつもの光景」にしない工夫を。

まとめ

①送料をいきなり全部元に戻し過ぎた

②半額祭も同時にやめてしまった

③個人店営業をせず、チェーン店依存から脱却しなかった

④Uber Eats(ウーバーイーツ)と加盟店がかぶっており、同じ店なら送料込みのトータルコストで負ける

⑤送料無料終了を補うサブスクサービスなどを検討しなかった。

⑥注文アプリを改善しなかった

⑦配送品質向上の工夫をしなかった

⑧評価の低い自社配達の店舗を放置している

➈フードパンダの顧客、加盟店を取り込む努力をしなかった

⑩販促グッズの制作、配布などをしなかった

⑪新型コロナを意識したサービスの売り込みをしなかった

⑫知名度とブランドイメージの違いを理解しよう。出前館は「出張炊き出し」Uber Eats(ウーバーイーツ)は「世界の料理のトータルデリバリーサイエンスカンバニー」

⑬アイコン画像の工夫をしなかった

以上、ここに書いた事くらいは夏までには解決しないと、永遠にUber Eats(ウーバーイーツ)の背中は見えず、赤字は解消されず、事業撤退も普通にあり得ると思います。藤井氏や藤原氏は死ぬ気で頑張って下さい。

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